キャッシュバックでなく、セットバックについて

こんにちは。マーブル馬場です。

本日は、お客様からご質問がありましたのでセットバックについてお話し致します。
 「そんなのわかっているよ」という方もお付き合いいただければ幸いです。

 

さて、物件資料をみていると「セットバック要、セットバック済」という記載を見かけることがあります。特に地方よりも23区内の物件に多いでしょうか?
このセットバックとは簡単に申し上げれば、「物件の接道しております前面道路を将来的に広くとるので、敷地を一部道路にします。」ということでございます。

道路を管理します行政にとっては、前面道路が狭いと火災が起きた際に、消防車が入れずに消火活動が遅れる事を恐れます。 そのため、防災に強い街づくりのために道路幅員はしっかりと確保したいのです。そこで狭い道路にはこのセットバックを求めるわけです。

正確には道路幅員4M未満の道路にセットバックが適用され、その道路中心線より2Mの位置まで敷地境界線を後退させることを指します。
しかしながら、すでに建築されている建物に対していきなり前面道路分の土地を明け渡して建て替えろ!というのは現実的ではないので、建て替える時に土地の後退する必要があります。

収益物件で出口を考えるとき、既存のまま転売だけでなく取り壊して出口でアパート建て替えや、実需用土地(住居用戸建て用地)として売却価格を考えることもございます。 そこでセットバックが必要な土地であれば、利用できる土地が狭くなることを考慮しなければいけません。

とはいえ現時点で取り壊してまで敷地を明け渡す必要はなく、建て替える際に。というのがポイントなのですが加えてこの道路とされる面積は基本的に無償で明け渡す必要があります。

将来的に見れば道路幅員が広くなり、利便性が高くなりますので土地の資産価値は高くなるのでしょうが、敷地が狭くなるうえに、保証金も出ないともなれば面白くないですよね。
しかしながら、こういった物件は大幅指値の可能性があります。あくまで既存利用で家賃収入を第一とするのであれば、かえって安く購入できるかもしれませんよ??

 

新人の頃「道路は不動産の血管」と教わりましたが、不動産の価値は使用価値と交換価値によって評価されます。家を建てられるだけの広さがあっても、前面道路によって家が建てられないことがありますので 物件概要書に「セットバック」に関する記載がなくても、現地調査で目の前の道路が狭いなぁという気がしたら、業者にセットバックの要否について確認しましょう。

 

みなさまの投資の一助になりましたら幸いです。

馬場

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