海外不動産なんて「情弱」がやるもの

こんにちは、マーブルの高野です。

なんだって、ひどいタイトルと思うかもしれませんが、これは事実です。

 

「海外不動産投資」

このテーマは収益物件業界で昔からありましたが、2017年後半のスルガ融資が厳しくなったあたりから、特に顕著になってきたように思います。

カリフォルニアの戸建て、ハワイのコンドミニアム、東南アジアにリゾートマンション、最近ではウクライナなんていう話も聞きます。

御社では、取り扱いはないのですか?高野さんは海外不動産買っていないのですか?と聞かれることも多くなりました。

その際には、毎回同じ回答をするのですが、「海外不動産は取り扱う予定もないし、自分で購入する気も全くない」というものです。

 

理由は、「自分の強みが全く使えない」投資分野だからです。

 

収益物件の購入を検討している投資家の方にとっては、日本と海外という違いはあれ、同じ不動産だと考えてしまいがちですが、これは間違いです。国内収益物件と海外収益物件は「全く違う投資商品」と考えるべきです。

 

「強みが使えない」という点を少しかみ砕いてみると下記の点になります。

 

①自分でコントロールができない:

国内不動産であれば、銀行・管理会社・同じ投資家仲間などから運営上のアドバイスを受け、自分の物件をある程度コントロールすることが可能です。

この、人の資金を使い(銀行借入)、周りの人に作業を外注しながら資金を作れるといった特殊なシステムは、国内不動産のみに適用可能な大きなメリットであると考えています。

 

一方、海外不動産はこれらが何もできないため、あらかじめ用意された物件を・決まった金融機関と管理会社をセットで購入することになります。

運営上問題が生じた際には、高額な費用を払って、誰かに解決してもらうしか手がありません。

このような国が違う遠隔地物件は、プロとして収益物件を扱っている私でも管理しきる自信がありません。

 

このように、海外不動産投資は自分で事業をコントロールできず、運営上の問題が生じた際のデメリットが大きすぎるため、リスクとリターンに全く見合っていないと思っています。

 

②自分で「目利き」ができない:

少し話はそれますが、ここ数カ月、「地方×重量」物件をスルガの中間省略スキームで高値づかみした外国人投資家からの相談を受ける機会がいくつかありました。

なんでこんな物件を買ってしまうんだろう、という物件ばかりです。

何人か売却の相談を受けはしましたが、平成初期RCで利回り10%程度の物件を高金利で買っているため、売価の20-30%くらい大幅に損切りするしか出口はないですよ。としか言えませんでした。

スルガの地方案件は借り換えも難しいため、今後ローンがデフォルトしてくる確率が高いと考えていますが、おそらくその中で外国人オーナーの物件比率は、高くなるような気がしています。

スルガの件は中間省略という特殊要因があったにせよ、これ実は、日本人が海外不動産を買うことと本質は同じで、結局、「よくわからないけど、なんか良さそうだ」と思う投資商品を購入してしまっているということです。

これを不動産屋からの視点で言えば、「情報弱者に、売りやすく、利幅の高いものを売り込む」ということになります。

 

最近、テキサスやなんだと海外不動産の広告が目立ちますが、

おそらく、海外不動産を購入を検討されている方の大半は、そのエリアの土地勘はまったくないですよね。

そうだとしたら、相当高い確率で「スルガの中間省略で物件を買っている外国人」になっている可能性が高いと思います。

 

確かに人口の増加している国に投資したくなる点や、築古物件の流通価値が下がりにくい都市もあり、高額所得者にとっていい節税アイテムになるという点は理解できます。

人口増加による不動産価値の上昇でキャピタルゲインを狙える可能性が高いという方もおりますし、実際に売買差益を得た人もいると思います。

ただ、そういった物件をすべての人がつかめるとは、ちょっと私は考えられないですし、メリットよりもデメリットの方が数段大きいように思います。

 

最近広告や書籍が増えてきましたし、個人的に相談を受ける機会が多かったトピックなので記事にしてみました。

あくまで個人的な考えですが。

 

みなさまの投資の一助になりましたら幸いです。

 

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