みなさま、
こんにちは、マーブルの高野です。
さて、前回書いたこちらの記事の続きです
地方都市あるある問題、まずはリーシング編ですw
本物件は北関東の地方都市、JR特急発着の主要駅から徒歩5分程度の立地の物件です。
まー、現時点で空室が多くても、リーシングにはそこまで困らないだろうと考えていたのですが、
この認識がまず大失敗でした。
この物件、21部屋中6部屋しか稼働していない状態でした。
物件の決済を終えて1か月後、売主業者による専有部の原状回復も終わってきたので、さぁ繁忙期で15部屋埋めていくぞ!!と意気込んでいたのですが、、
・・・1か月たっても、2か月たっても、全く埋まらず稼働率30%から全然上がらない。。
外壁塗装も終わり、共用部も専有部もしっかり修繕が入っているのに、なぜ。。
管理会社にヒアリングしたものの、あくまでタイミングの問題だとか、イマイチ納得のいく理由が分かりません。
これはその後、東京や千葉・さいたま等の一都三県に色々と物件を保有する中で分かったことですが、やはり地方都市特有の問題があったのだなと、後々気が付くことになりました。
①管理会社数が少なく、かつ非常に仲が悪い
リーシングが全く進まない最大の理由は、ここにあったと考えています。
このエリアもよくよく調べると、〇不動産、XX商事の地場の管理会社2強で物件を奪い合っているエリアということが分かりました。
お互いの看板が出ている物件には客付けしないという鉄則のようなルールがあり、仮に客付けしてくれた場合、その部屋の管理だけは自分たちによこせ!と言ってきます。
確かにこの街の色々なマンションを見ると、〇不動産とXX商事の両方の看板が入口に付いた物件が多く、おそらく部屋ごとに管理会社がバラバラになって物件が管理されているんでしょう。
こういう複数物件の管理会社が入ってしまうと、共用部や入居者間のトラブル時に管理会社間で責任の押し付け合いが起こり、解決が難しくなります。
これにはオーナーとして非常に困りました。。
また、大抵こういう地方都市は、フランチャイズ加盟の管理会社(エイブルやアパマンなど)が弱くて使えず、結局、埋めるなら地場の強力な管理会社を探して選ぶことになるのですが、
一般的に彼らはプライドも高く、かつ、東京の大手看板のある会社と異なり、地場独自のルールがあり、対応がスムーズではなかったりします。
この物件保有中も、いきなり某管理会社から手紙が入り、
管理手数料6カ月無料にするので〇不動産を切ってウチに切り替えしませんか?、というような恐ろしい手紙が届いた記憶がありますw
②駅近よりも駐車場が大事!
地方物件は、駅前だからいいというわけではない、というのはよく聞く話ですが、
特急停車駅の徒歩5分なんだし、せいぜい40㎡の単身者から2人入居の間取りだから、駐車場がなくても大丈夫だろうと考えていたのですが、これも大きな失敗でした。
このエリアに住む場合、おそらく北関東のどの都市でもそうだと思うのですが、一人暮らしでも車は必須アイテムです。
これが原因で、この物件保有中の10年間に、何度、駐車場なしが理由でリーシングが決まらなかったことか・・・涙
このあたり、東京に住んでいる感覚で判断してはいけないという事ですw
また、地方の駅近に住む単身者は、転勤できている人が多く、入居期間も1-2年とかなり短いケースが多い印象です。
1年以内の退去でAD3とか積んでたら、収支が合いません。。
③ライバル物件は、毎年死ぬほど増え続ける!
駅近RC・40㎡で家賃5万前後の部屋のライバル物件は、どういう物件でしょうか。
おそらく、より駅近のRCなんだろうと考えていましたが、これが大間違い。
地方物件の5-6万前後のライバルは、毎年大量生産される、大東建託・パナホーム・積水ハウスなどのハウスメーカーが
農家や地主に、利益度外視で建てさせる新築・駐車場付きのアパートです。
しかも、タチが悪いことに、これらの新築アパート、毎年大量生産されて繁忙期にAD3か月とかで募集攻撃してくるのです 涙
②とも関係しますが、同じ家賃であれば、入居者のニーズは間違いなく、「駅近築古RC・駐車場なし」<「駅から遠い新築木造・駐車場付き」 となります。
やはり、水回りの設備関係・ネット環境・間取りなど、毎年最先端の設備が入りますので、快適な生活をイメージできる新築には勝てません。
・・・そんな結果として、競争力に劣るウチの物件は、毎年、ハウスメーカーの新築アパートの賃貸がはけた後にようやく、決まりだすという始末でした。
④地方×下駄ばき物件は超キケン!
まず下駄ばきマンションとは、1階がレジはなく、店舗・オフィス・駐車場などの物件の事です。
こちらの物件、1階は数年前に居酒屋がつぶれて、その居抜きの状態での引き渡しでした。
広さにして約40坪。以前の居酒屋は35万円で借りていたとのことですが、
不動産業者の想定RRでは、コンサバにみて20万(坪5,000円)としており、まぁそこまで下げた想定なら安心か、と思ってしまいました。
管理を預ける不動産会社も、そこまで下げればいかような需要でもありますよ、とのことでした。
しかし、結果的にこれが、大失敗でした。
1年経っても2年経っても入居が全然決まらないどころか、まったく案内にも行けない始末。。
この数年で分かったことは、家賃をいくら下げても、需要がなければ全く埋まらないという事実です。駅近ですら、こんな感じとは本当に愕然としました。
結局、購入して5年目くらいに、住居向けにフルリノベーションのコンバージョン工事をして賃貸することにしましたが、そこは地方都市。家賃は10万も行きません。。
下駄ばきの物件を購入する方は、ホントに気を付けてくださいね。
その他、住居のリーシングでも繁忙期以外、全く人が動かないなどありますが、以上がこの物件で特にリーシングで大変だった点になります。
まーネガティブな話ばかりになりましたが、地方で物件を保有するという事は、実際こういうことが起こります。
要は、これらをカバーできるぐらい高利回りで物件を買う・問題が起きてもカバーできる能力をつける必要があるという事ですね。
次は、買った後に起こった突発的な問題、ファイナンス編という記事にしたいと思います。
乞うご期待!!
みなさまの投資の一助になりましたら幸いです。
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