不動産業界の歴史は繰り返す、という話①

こんにちは、マーブルの高野です。

 

先日の日曜は、当社のイベント・花火大会BBQが台風で延期になってしまい、結局2日後の火曜日に実施されました。

「なんで平日の火曜に延期なのよ、小山市(# ゚Д゚)」というところですが、、色々と材料を発注してしまった後だったので、集まれる人のみで、開催しました。

 

平日にもかかわらず来ていただいた方は、ありがとうございました。

あいにく、これなくなってしまった人も、来年は是非集まりましょう!!

 

 

さて、今年は収益物件における、マーケットの潮目が変わった年になりましたね。

不動産はシクリカルなマーケットですが、私がこの業界に入ってからは2度目のダウンサイドとなります。

その当時はどのような状況に直面したのか、当時を思い出して書いてみたいと思います。

 

以前も軽く記事で触れたと思いますが、私は新卒で米系の外資証券会社に入社しました。

外資なので基本的には部門別採用なのですが、私の場合はオファーレターをもらった際に、自己勘定投資のチームということは決定していたものの、担当するセグメント(PE、不動産、コモデティなど)が決まっていませんでした。

その後、色々な部門責任者と面談等があった中、当時、バブリにバブッていた不動産チームに配属されることになりました。

ここでは会社の自己資金や、組成したファンドを利用して不動産投資を行うチームでした。

 

その当時の不動産チームは、M&Aアドバイザリーやトレーディングといった投資銀行の根幹ビジネスより数倍儲かっており、日本法人全体の収益の約70%をたった数人で稼いでいました。

チームは「俺たちが会社の業績を作っているんだ!」というような自信に満ち溢れたギラギラした人達で熱気があふれており、いくらでも案件数があったので、深夜まで(というより翌日の朝までw)オフィスの電気が消えることはない環境でした。

サブプライムの香りがしつつあった、リーマンショック1年前の話です。

 

こういったファンドが不動産を購入する場合、個人向けの収益物件とは異なり、不動産の現物ではなく、信託受益権の売買がほとんどです。

案件ごとに合同会社(SPC)を組成し、そこに匿名組合出資としてエクイティを入れて行うTK-GKスキームでの取引が主流で、ローン借入比率80%程度(LTV80%)で投資しているケースが多かったです。

スルガオーバーローンLTV120%だー!!が当たり前の個人投資からすればかわいいものです

 

融資を出すレンダー(金融機関)は、個人向け不動産とは異なり、通常は1社だけではなく、シニアローン・劣後ローン等のトランシェに分かれ、複数の金融機関によるファイナンスが一般的です。

どの会社のファンドでもそうだったのですが、相当のハイレバレッジを効かせて、ファンドの資金規模の何倍もの不動産をバンバン買い漁っていた時代でした。

(例えば、3,000億のファンド規模でLTV80%とすると、軽く1兆円を超える規模の投資ができることになります。)

 

その後、2008年から収益物件マーケットがどのように変わっていったのかは、ご存じの通りです。

2008年から翌年にかけ、新興デベロッパーの倒産が相次ぎ、外資ファンドが身売りや保有物件を投げ売りして撤退が続き、マーケットが一気に縮小しました。

新興デベロッパーでも最高益を上げた翌年に倒産といった会社が続出しました。

 

ファンドや新興デベロッパーは、短期転売目的で不動産を購入するため、通常は1年程度の短期融資でファイナンスを調達して案件に取り組んでおります。

この点が、短期間にどんどん会社が倒産していった主要因なのですが、私もそういったチームで働いていたので、次々に各案件の借り入れ期限が迫って来る中、月を追うごとにハイレバレッジをかけて調達した案件のリファイナンス条件が悲惨なものになっていきました。

①金利が一気に2倍になるもの

②LTVの50%までしか融資を出せず、残りを劣後ローンという形で他社で調達もしくは、自己資金を投入するように言われるもの

③厳しいコベナンツ条項(DSCR)等がベタベタつき、借り手としてローンの失期事由が厳しくなるもの

④そもそも、リファイナンス不可との連絡を受けるもの

 

リスク許容度の低く、逃げ足の速いメガバンクや信託銀行等からは④の連絡を受け、その際には金利の高い他社で借り換え先を探すことになります。

他社での借り換えができた場合でも①-③等の条件が付くため、どの案件でも当初思い描いていたシナリオが崩壊していきました。

 

いつの時代も、金融機関のファイナンスが不動産マーケットを作り、マーケットを壊す。

 

融資の付かなくなった不動産マーケットでは、イクイティのプレイヤーができることは、実はほとんどありません。

高いバリュエーションによる高値掴み、かつハイレバレッジで物件を買っているため、融資が付かないマーケットでは、買い手に融資が付かず値段もつかないため、物件を売るに売れない状況となります。

仕方なくリファイナンス先を探すも、上記のように一気に条件がきつくなるため、案件のいくつかはギブアップし、銀行が担保実行をするケースも出てきました。

そこから1-2年は、損切っての物件売却の承認稟議の作成、リファイナンスの厳しい交渉など、ほとんどが後ろ向きの作業で、新規案件ができるような状況ではありませんでした。

 

あれほど自信に満ち溢れギラギラしていた人達も、このダウンサイドの前では何もできず、次々にリストラや転職で不動産マーケットを離れていきました。

結局、金融機関のファイナンスが作ったマーケットに、色々なプレイヤーが踊らされていただけなんだな、と気が付かされました。

 

・・・あ、とはいえ、ほとんどの外資ファンドの人は、悲壮感とは皆無です!!

「ま、ファンドが大損したと言っても個人で物件を買っているわけではないし、数年間ガンガン稼いだし、次に行けばいいや」と考えている人ばかりでした。むしろ、会社都合のリストラにしてもらって、退職金パッケージ1年分もらおう、くらいに考えていてる人がほとんどだったかとw

 

これが、ちょうど10年程前のリーマンショック後に起こった、不動産ファンドバブル崩壊時の記憶です。

 

さて、表題に戻りまして現在。この10年右肩上がりだった不動産マーケットにも徐々に秋が近づいてきた様子です。

もちろん法人で大規模に行っている不動産投資と、個人が行う不動産投資は一律に横比較はできないですが、参考になる部分も結構多いような気がします。

長くなってしまったので、次の記事でそのあたりを書いていきたいと思います。

 

みなさまの投資の一助になりましたら幸いです。

 

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